
任意整理は人生を立て直す上で非常に有効な手段ですが、任意整理後をすればすぐに元通りの暮らしが戻ってくるという訳ではなく、一定期間は様々な制限が課せられます。
その制限のひとつが、住宅ローン。
任意整理後を行っても住宅を持ちたいという人に向けて、住宅ローン審査に通りやすくなるポイントを紹介します。
- 任意整理後は「ブラックリスト」に載ってしまうが、一時的なものであり、いずれ再びローンを組めるようになる
- ブラックリストから情報が消えても条件を満たさなければ審査には通らない
目次
住宅ローンはいつから組める?

債務整理のひとつである任意整理を行うと、いわゆる「ブラックリスト」に情報が載るため、ローンが組めなくなってしまいます。しかし、それはずっと続く制限ではありません。ブラックリストから情報が消えれば、住宅ローンが組めるようになる可能性があります。
任意整理の場合は、和解成立から5年が経過すれば、ブラックリストから情報が消去されます。
審査に通りやすくする7つのポイント

重要なのは、「ブラックリストから情報が消えれば必ず住宅ローンの審査に通る」という訳ではないことです。
ただでさえ厳しい住宅ローンの審査を少しでも通りやすくするために、以下のポイントを押さえておきましょう。
頭金
頭金とは、住宅の代金として最初に支払うローン以外のお金です。
頭金が多ければ、ローンの金額が少なくなり返済期間も短くて済みます。また、住宅購入に備えてちゃんと貯蓄ができているという判断材料になるため、審査においてプラスです。
頭金は、住宅の価格の10〜20%程度の金額がポピュラーです。
自分名義では申し込まない
任意整理をした本人ではなく、配偶者などの家族の名義で住宅ローンに申し込むのも方法のひとつです。
申込者の収入などで審査をされるため、任意整理の影響を受けたくない場合は有効と言えるでしょう。
審査基準の緩い金融機関
住宅ローンは、金融機関ごとに審査基準が異なっています。
一般的にメガバンクは審査が厳しいため、審査基準の緩い他の金融機関を選んで申し込みましょう。比較的審査に通りやすいと言われているのは、地方銀行や住宅金融支援機構のフラット35です。
審査落ちの履歴を残さない
せっかくブラックリストから情報が消えても、ローン審査に落ちればその履歴が6ヶ月残ります。審査落ちの履歴があれば、金融機関からの審査は当然厳しくなります。
もしローン審査に落ちてしまった場合は、審査落ちの履歴が消えるまで6ヶ月待ちましょう。この間に、公共料金や家賃などの支払いが滞らないようにすることも大切です。
不要な借金はしない
住宅ローン審査の際には、借金の状況や返済状況を確認されます。
そもそも不要な借金をしないように、また返済や支払いが滞っていない綺麗な状態で申し込みをしましょう。
ペアローンの活用
住宅を配偶者などと共同名義で購入する際に使用できるペアローンも、有効な手段です。ペアローンは、購入する者がそれぞれ住宅ローンを申し込みます。収入や返済能力が2人分になるため、審査に通る可能性を高まります。
債務整理をしていない金融機関を利用する
金融機関は独自のブラックリストを持っており、長く情報を持ち続けていると言われています。
そのため、5年が経過していても、債務整理を行なった金融機関で住宅ローンを通すことは難しいでしょう。初めから他の金融機関を選ぶことをおすすめします。