お付き合いしている彼氏、彼女に借金があることが判明した時は、家族に借金があったことがわかったとき同様に色々なことを考えると思います。
同棲して生計を一にしている関係であれば同居家族と同様にわかりやすいのですが、そこまでの関係に至っていないときはなかなかわかりづらいものです。しかし、ちょっとした場面から判明することは往々にしてあり得ます。
今回は彼氏・彼女に借金があることがわかったときにどのように対処すべきかを解説します。
目次
彼氏・彼女の借金があるかもしれない兆候
例えば、一番わかりやすいのは「お金の無心をしてくる」ことです。返済に窮してしまっており、生活もままならないため交際相手に世話になってしまうパターンです。
わかりやすく「お金貸して!」と言ってくるケースもあるようですが、「携帯電話を代わりに契約してほしい」や「マルチ商法の物品購入の勧め」など、一見すると「お金に困っている」というところとはちょっとズレた、でも何だかおかしいというところで予兆を見せてくる場合もあります。
彼氏・彼女の借金が発覚した場合にやるべきこと
①安易に要求に応じない
お金に限らず、先ほどの例で言えば携帯電話を契約してあげたり、マルチ商法に乗っかるなど、要するに「相手の言うとおりにしてあげる」ことはしてはいけません。
何故なら、それを聞いてあげたところで、彼、彼女の急場が凌げるにすぎず、抜本的に解決できるわけではないためです。それどころか、巻き込まれ方によってはご自身の人生も狂わされる可能性すらあります。
通常、交際している相手に無心をすることはあり得ないことなので、要求に応じない場合に関係が悪化するようであれば、関係の解消も含め検討すべきであると言えます。
②深入りしないで放っておくか別れてしまうのも手
少々ドライな言い方になりますが、万が一彼氏・彼女の借金が発覚した場合は「放っておく」「別れてしまう」という方法を検討するのが賢明です。
親族にも同じことが言えますが、基本的に彼氏・彼女の借金を返す義務は法的にはありません。ですから、深入りせずに放っておいたり、関係をフェードアウトさせることも視野に入れてもよいと思います。
というのも、結局金銭的にアテにされてしまうとご自身にも悪影響を及ぼす可能性があるからです。また、後で述べますが、借金の原因を問うた際に事実を隠す可能性もあります。また、借金問題をちゃんと根治出来ず、今後も借金に引きずられてしまう可能性も出てきます。
③話を聞くのであれば状況の整理をすべき
一般的に交際相手に借金の話はしにくいものです。しかし、今後も関係の継続を望んでいて、打開策を探るのであれば状況を整理しておく必要があります。
何故なら、状況によって取りうる選択肢が変わるため、正しい情報を得ておかないとその後の判断が出来ないからです。
先ほども述べたように、相手からすれば基本的に話しづらいことですので、中途半端に小出しに情報を出してくる可能性もあります。
そうすると、後々その隠した事実を隠すために借金の上塗りが行われてしまい、結果的に将来(もしかしたら結婚したりした後かも…)に同じ問題が蒸し返される可能性があります。
④借金の原因を探る
借金する原因は人それぞれあるのですが、通常社会生活を送るうえでは無担保の借金を過分に抱えるというのは問題があるように思います。借金の原因については一緒にいる人からすれば特に重要で、「今後同じことを繰り返す可能性があるかどうか」をよく検討する必要があります。
例えば、ある時点での生活苦(失業や転職での給与支給のタイミングの問題など)で、それが原因で借金を抱えてしまった場合は同じような状況に陥らなければ理屈的には再度借金するリスクは低いと言えます。他方、ギャンブルや浪費などで恒常的に借金を重ねている人は、借金を解決してもその原因までしっかりつぶさないと同じことを繰り返す恐れがあります。
一般に借金の原因を問うた時に、やましい点はオブラートに包む(「生活費」と言って済ませる)ケースもあります。原因についてはよくよく確認してみましょう。ストレートに聞いてちゃんと答えてくれるとは限りませんから、日ごろの行動で借金に繋がりかねないような行動がないかは自身で見極める必要があります。
⑤債務整理も含め借金解消に向けた作戦を立てる
一般的に債務整理には「任意整理」「自己破産」「個人再生」の3通り、これに債務整理に依らない方法として「約定弁済を継続」か「おまとめローン」の2通りで全部で5通り考えられます。どの方法も一長一短なので、よく考えて進める必要があります。すぐに一括できない程度に債務が有る場合、いずれの方法に依っても借金の解消(債務がゼロになる)には基本的に年単位での月日をかける必要があり、根気が必要になります。
借金がある人と結婚するリスク
住宅ローンが組めない可能性がある
一般に、無担保債務(消費者金融など)が複数ある人の場合、住宅ローンが組めないことが多いです。住宅を購入するということは一生に一度あるかないかの人生の大イベントであり、ご夫婦以外にも何らかの影響がある(例えば、親族が住宅購入資金を援助する等)ものなので、ある程度住宅購入の意思が決まった段階で審査が何社申し込んでも通らなくて困ったという話も聞きます。信用情報の内容にもよってきますが、長期的にこの点は尾を引く可能性がありますから事前に良く考えておくべきでしょう。
その他のローンが組めない可能性がある
住宅ローンは金額も大きく、審査が厳しいであろうこともありますが、そのほかのローンも組めないという可能性はあります。大きいところで言えば自動車の購入資金、小さいところで言えば携帯電話の割賦契約まであたります。結婚相手がローンが組めない状況になってしまっている場合、実際上ご自身がローンの名義人になる必要が出てくる可能性があります。
(最も、ご自身で使うものであれば問題ないですが、相手が実際上使うものに対してローンを組むのは金額の大小はありますが、リスクを伴うことになります。)
可処分所得が減る
借金の残債が残った状態で結婚する場合、必然的に毎月の返済を家計から捻出する必要があることから、その分可処分所得が減ります。貯蓄が溜まりづらいことで将来設計に影響を及ぼす可能性があります。
結婚を考えている場合は相手に「借金を繰り返さない保証はあるのか」を確認しておこう
この質問は正直返事に窮する質問です。何故なら、借金を繰り返さないようにするかどうかは本人の状況や心持ちによって変わってくるものだからです。残念ながら債務整理を経験していても再度借入れして再び多重債務を抱える方は少なからずおられます。他方、当事務所でお受けした方の中には多重債務問題を解決して健全に生活している方も大勢居られます。こればかりは、なってみないとわからないというのが正直なところです。
最も、大多数の方は借り初めの時から多重債務に陥ろうと考えるわけではないということと、結婚前に借金がないからと言って結婚後も借金をしない保証などどこにもないことは認識しておく必要があります。
現時点の状況を精査すれば「月○万円を×年返せば借金は完済する」というところまでの目途はつけられます。ただ、そこから先のこと(借金は二度としないか?幸せになれるのか?)については正直わかりません。
そのため、極めて情緒的なアドバイスですが以下の点をご自身でよく考えてみる必要があります。
- 多重債務による債務がゼロになるまでは年単位でかかることが多い
- 結果的に借金問題に片足突っ込むことになるので、金銭的負担、精神的負担はかかる
- 相手に借金を繰り返さない強い意思があるか
どれだけご自身が努力をしても最後は彼、彼女が変わろうと思って強い気持ちで臨まないと結局同じことを繰り返す可能性があります。その場合にどこかで「見切りをつける」こともご自身を護るために大切なことになってきます。
彼・彼女の借金返済が難しい場合は債務整理を検討しよう
以前に実際にご相談いただいた内容をQ&A形式でお答えします。
Q:彼氏・彼女が借金しているようだ。借金の内容をこっそり調べたい
基本的に他人(親族、同居の別問わず)の借金を調べる方法はないので、聞いてみるほかありません。ただ、上記のようにお金に困った様子があれば、お金を用立ててあげるのはやめた方がよいでしょう。
Q:彼氏・彼女が借金しているので解決したい。相談を受けてほしい。
ご相談は基本的にご本人からいただく必要があるので、もし既に事情を認識していて、相談したいという事であればご本人からご連絡いただければと思います。
返済が厳しいときには「債務整理」を行うべき理由
債務整理とは、司法書士等の専門家が仲介して借金の減額を行うことをいいます。月々の支払いや利息をカットすることで、「自由に使えるお金を増やす」と言い換えることもできますね。債務整理は、司法書士等の専門家が、あなたに代わって債権者に交渉する合法的な方法ですので、何も後ろめたいことはありません。
真面目な人は「借金をちゃんと返さないと……」と考えがちですが、返しても返しても利息は膨らんでいくばかりで、元本100万円に対して利息100万円というあまりに悲惨な支払い状況になることが多いです。
一度でも「返済が厳しい」という負のスパイラルに陥ったら、たいていの場合、状況は好転することはなく、むしろ悪化していきます。利息は冷淡に増えていきます。その現実を、自力で変えることは到底できません。だから真面目な人ほど袋小路に陥って精神的に追い詰められていくのです。
結論をいいますと、「返すのが厳しい」と思ったら、傷が浅いうちに早めに債務整理をしたほうが、圧倒的にお得です。なぜなら、重くのしかかっていた利息を大幅にカット(あるいはゼロに)することで、月々の支払いをたとえば「10万円➡3万円」に圧縮できるからです。
そうです、債務整理とは、「このまま自力で返すのが得か」「専門家に減額交渉をしてもらったほうが得か」という、シンプルな損得の話なのです。債務整理を依頼するべきか迷ったときは、損か得かを基準に判断すればいいだけです。
債務整理のメリット
- 督促状が来なくなる
- 月々の支払いが減り、自由に使えるお金が増える
- 困ったことがあればいつでも担当の専門家が相談にのってくれる
- 「来月は払えるだろうか……」という精神的不安から解放される
- 傷が浅いうちに対処すれば自己破産を回避できる
- 住宅や車を売却しなくて済む可能性がある
- 早めに借金返済を終わせることができ、恋人に借金の秘密を打ち明けなくて済む
あなたは債務整理でこんな勘違いをしていませんか?
- 債務整理をするとブラックリストに載って一生傷がつく
- 自己破産をすると一生傷がつく
- 債務整理の費用は一括で支払わなければならない
上記の3つは、債務整理に踏み出せない人のよくある誤解です。
「債務整理をしたらクレジットカードが一生作れなくなるって本当ですか?」「自己破産したら何もかも終わりですか?」といった勘違いをされてる人が多いのですが、すべて真っ赤なウソですので、ご安心ください。
たしかに、債務整理をすると一時的にブラックリストに載ることは事実ですし、ローン審査が通らなくなったり、クレジットカードが作れなくなったりすることもあります。しかしブラックリストに載る期間には期限がありまして、たとえ自己破産しても、遅くても10年後にはまたクレジットカードを作れるようになりますよ。
債務整理で専門家に支払う費用に関しても、心配はいりません。相談者さんが無理なく支払えるように、柔軟な分割払いに対応しています。一括請求することはまずありえないです。ご安心ください。
債務整理の最大の意義は「お金のことで悩まない楽しい日常を取り戻す」こと。「相談する」という大きな一歩を踏み出せば、あとは私たち司法書士がスピーディーに交渉を進めてまいります。実際の多くのご相談者様が「もっと早く相談すればよかった」「こんなにあっさり借金の悩みが解決できるなんて思ってもいなかった」とおっしゃられます。
「督促状が来るたびに精神的に追い詰められる」「終わりが見えない借金地獄から解放されたい」という方は、ぜひ一度、お気軽に札幌債務整理センターにご相談ください!
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